天願大介のなまずブログ

2017年2月26日

métro第二章開幕!

五月の末に『天願版カリガリ博士』という舞台をやる。これは去年から決まっていたものだが、その前に急遽métroをやることになった。四月の終わりだ。

métroは月船さらら、出口結美子という二人の女優が始めた演劇ユニットで、その後出口が結婚引退し、月船一人になって活動を続けている。
旗揚げは江戸川乱歩原作の『陰獣』(「陰獣」に「化人幻戯」を合わせた)、他に谷崎の『痴人の愛』、オリジナルで『舞台版 妹と油揚』『引き際』『なまず』などを上演してきた。全作品の作演出は俺だ。
少人数のキャスト・スタッフ、低予算で作るための戯曲を書き演出したことは、発見の連続だった。作家としても演出家としても力がついたと思う。映画も怖いが演劇は怖さの質が違う。その経験が自主映画の記憶を呼び覚まし、やがてなまず映画に繋がっていくことになる。
最後に上演したのは三年前、東京芸術劇場での『なまず』再演だった。
métroは商業演劇ではなく、やりたいことを勝手にやる場である。だからこそ自主映画と同じように、クオリティは高くなければならない。強く、美しく、他では見ることのできないものでなければならない。演劇双六(小屋をどんどん大きくしてメジャーになっていく)には興味ない。我々はもっと大きな歴史の中にいる。世間に媚びるのでなく勢いで作るのでもなく、徹底的に考えて作らなければならない。

この間、座長月船は映画TV大小舞台を渡り歩いて美貌と腕を磨き、ウルトラマンに変身したり三蔵法師になったりして、ついにみうらじゅん賞まで受賞してしまった。
俺はなまず映画を旗揚げし製作し上映を続け、アングラを研究し小沢昭一を研究し日本の芸能を研究してきた(もちろん同時になまず映画新作のための研究も)。研究というものは時々吐き出さないと気が狂ってしまうので、去年の春、戯曲を二本書いた。一本が『天願版カリガリ博士』、もう一本はmetroために書いたものだ。
どうあがいてもうまく行かないときもあるのに、決まるときはすべてあっという間に決まる。

三年ぶりの演目は『二輪草』、これは「孤島の鬼」の一部を戯曲化したもの。旗揚げも乱歩で、第二章の始まりも乱歩になった。以前佐野史郎と白石加世子の朗読の演出をしたことがあって、乱歩先生とは何かと御縁がある。
上演場所は新宿のゴールデン街劇場。久しぶりのmétro久しぶりの乱歩久しぶりの新宿である。
『二輪草』は短い芝居だけどかなりのアクロバットで、書いた俺にもどうなってしまうかわからない。いや、そうでなければmétroではない。いつものように言葉の力、俳優の力を信じて作るだけだ。共演は若松力、村中玲子、鴇巣直樹。悪夢のような舞台になることは間違いありません。
楽日以外の最終回上演後になまず映画を上映することになった。
芝居と映画を楽しんで外へ出ると、そこは新宿ゴールデン街、まことに大人の環境である。 小さな劇場なので、ご予約はお早めに。

métro『二輪草 「孤島の鬼」より』

原作    江戸川乱歩
作・演出  天願大介
出演    月船さらら 若松力 村中玲子 鴇巣直樹
美術    加藤ちか
照明    沖野隆一(RYU CONNECTION)
音響    青蔭佳代(音スタ)
音楽    めいな.Co.
舞台監督  井村昴
制作    ジェイ・クリップ

新宿ゴールデン街劇場
新宿区歌舞伎町1-1-7 マルハビル1F
JR新宿駅東口より徒歩7分 新宿三丁目駅E-1出口より徒歩1分

4月27日(木)~30日(日)
27日(木)16:00/19:00    最終回上演後『魔王』
28日(金)13:00/16:00/19:00 最終回上演後『赤の女王』
29日(土)13:00/16:00/19:00 最終回上演後『魔王』
30日(日)13:00/16:00

受付当日券販売:開演の1時間前 開場:開演30分前
料金:前売・当日 全席自由 3000円
前売販売開始は3月1日より

チケット予約
◎ジェイ.クリップ
電話受付:03-3352-1616 (平日10:00~19:00)

◎カンフェティ
電話受付:0120-240-540 (平日10:00~18:00)
ネット販売: http://www.confetti-web.com/detail.php?tid=38031

※なまず映画ご鑑賞の方は別途1200円頂きます。
※公演をご観劇でない方も映画だけのご鑑賞も可能です。

詳細はTOPIXに掲載します。

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